時間とコストを節約!製造業に3Dプリンターを導入するメリットを解説

3Dプリンターは、大量生産を前提にした製品の開発において、機能や構造などをチェックするための試作品製作のために使われてきました。しかし、進歩する立体造形技術により、3Dプリンターの性能、素材の機能性もアップし、3Dプリンターが実際の製品の製作現場でも使われるようになりました。この記事では、製造業における3Dプリンター導入のメリットについて解説します。

製造業に3Dプリンターを導入

3Dプリンター

製造業用3Dプリンター・最終製品の製造も

これまでの3Dプリンターは、大量生産を前提にした製品の開発において、機能や構造などをチェックするための試作品製作のために導入されてきました。しかし、進歩する立体造形技術により、3Dプリンターの性能、そして素材の機能性が向上し、3Dプリンターが実際の製品の製作現場でも使われるようになってきました。現在、3Dプリンターの導入が主に広がっているのは航空や自動車、医療といった分野ですが、今後はさらに活用が広がり、大量生産の一部を本格的に担うようになるかもしれません。製造業においては以前から活躍している3Dプリンターですが、最新型の3Dプリンターを導入するメリットについて解説します。

製造業に3Dプリンターを導入

3Dプリンターは、2010年を過ぎたあたりから注目を集め始め、その後に大きなブームとなりました。未来の技術とも騒がれ、メディアでその名前を聞かない日はないほどで、家庭用の製品が販売されると多くの人々が買い求めました。現在も家庭用の安価な3Dプリンターは販売されていますが、以前ほど騒がれることはなくなりました。しかし、3D関連技術は確実に進歩しています。業務用の大型3Dプリンターは、海外製品を中心にその販売数を伸ばし、現在では金属やカーボンファイバーなど、最終製品としても申し分のない強度を持つ材料が使えるようになりました。これは製造業に大きなメリットをもたらします。

3Dプリンター・素材の進歩が製造業に好影響

これまでの3Dプリンターの素材には、主に樹脂が使われてきました。3Dプリンターによる成型において、常に問題となってたのが強度や耐久性です。3Dプリンターの造形方式に違いはあれど、強度についてはなかなか課題を克服することができなかったのです。しかし近年、技術の進歩により金属やカーボンファイバーといった剛性の高い材料が使用できるようになり、これらの材料に対応した3Dプリンターの導入を考える企業が増えています。
金属3Dプリンターは、粉末状の金属にレーザーを当て、焼結、もしくは溶かすことで立体を成型する仕組みを採用しています。「鉄」や「ステンレス」「アルミニウム」などの材料が使用可能で、軽量、高剛性の材料でプロトタイプや製品を作ることが可能。これまでの金属造形では金型を必要としますが、3Dプリンターで出力するのに必要なのはデータだけです。
カーボンファイバーに対応したプリンターも実用化されています。カーボンファイバーは、ひじょうに強く、軽量な素材ですが、成型の難易度が高いことが課題でした。しかし、技術の進歩により、カーボンファイバーという強固な素材で造形が可能になり、金属プリンター同様、製造業を劇的に変える機器として注目されています。軽く強固なカーボンファイバーは、航空宇宙関連や自動車製造の分野において、大きな可能性を持っています。材料費や機器自体の値段が高価なことは課題ですが、金属プリンター、そしてカーボンファイバー対応のプリンターは、どちらも日本の製造業に好影響をもたらしてくれるでしょう。

製造業で3Dプリンターを使うメリット

3Dプリンター

もの作りの世界においては、これまでもプロトタイプ作成などで利用されてきた3Dプリンター。しかし、まだまだ導入することで得られるメリットについては認識されていないようです。ここからは3Dプリンター導入で得られるメリットについてご紹介します。

コスト削減

3Dプリンターを導入することで、製造に関わる流れのすべてにおいてコストを削減することが可能です。物を製造する際にかかるコストは材料費だけではありません。人件費や物流に関わる出費、機械を動かすための電気代や燃料代などもコストです。プロトタイプ作りにもコストはかかりますが、3Dプリンターを導入して自社で作れば外部にオーダーするよりもコストはかかりません。

時間のロスを防ぐ

3Dプリンターは、金型を必要としないため、製造工程が簡素化されます。基本的に3Dプリンターを導入すると、試作品にしても製品にしても、3Dデータで保存するので、必要な時にプリントアウトするだけです。3Dプリンター導入で製造工程が簡素化されることで時間のロスがなくなります。

品質向上

3Dプリンターを現場に導入することで、これが即、製品の品質の向上につながるわけではありません。今の3Dプリンターの造形品質を考えた場合、従来の製造方法のほうが品質は高いことのほうが多いからです。しかし、3Dプリンターが自社のプロダクション方式に合っているのであれば、製品の品質を向上させることは可能です。3Dプリンターを製品の品質向上につなげるためには、シミュレーションと事前調査が欠かせません。

在庫管理の負担軽減

3Dプリンターを製造業の現場に導入すると、在庫管理の負担が軽減されます。なんと言っても、オーダーが入ってから作ればいいのですから、大きな倉庫を借りて製品を在庫しておかなくても、プリントアウトすれば製品ができあがるのです。修理用の部品も在庫しておく必要はありません。3Dデータはソフトウェアで編集可能なので、仕様変更やデザイン変更したい場合もソフトの操作一つでOKです。

製品開発の活性化

消費者の好みが変化している今、製品開発サイクルのスピードアップは、多くの業界で求められています。もちろん製造業も例外ではありません。3Dプリンターの導入は製品開発の現場を活性化します。これまではアイデアが浮かんでもシンプルに形にすることが難しかったのです。そのためミーティングでもディスプレイやプロジェクターの平面的な映像を見ながら説明やプレゼンをすることがほとんどでした。試作品とは言え、立体のモデルがあればイメージはつかみやすくなります。アイデアが浮かんだらすぐ造形。3Dプリンターは製品開発の現場に活気を与えます。

迅速なプロダクション

3Dプリンターを導入すると、製品のプロダクションの仕組みはシンプルになります。製品もパーツもデータとして管理されます。社内のシステムやクラウドで製品データを共有すれば、世界中のどの拠点においても、まったく同じ製品をプリントアウトすることができます。これにより「工場で部品を生産」→「組立工場へ輸送」などのプロセスはなくなり、迅速なプロダクションが可能になります。




製造業に3Dプリンターを導入するメリット・まとめ

製造業のビジネス全般、特にお金と時間の面で大きなメリットを得られる3Dプリンターの導入。飛躍的な技術の進歩は、製造業の世界に新しい風を吹き込んでいます。金属やカーボンファイバーといったこれまでになかった材料が使えるようになり、試作品の製作にとどまらず、実際の製品プロダクションでも3Dプリンターは活躍を始めています。
3Dプリンターを製造業に導入することで、ご紹介してきたように、大きなメリットを得ることができます。これまでの方法では無駄になりがちだったコストや時間を有効に使い、競合に先駆けて動く臨機応変さを身につけましょう。